失踪癖とはその名のとおり失踪する癖のある人のことを示します。現在、日本では毎年約8万人以上もの人が失踪し行方が分からなくなっていますが、失踪と一口に言っても、病気によって徘徊したケース、自らの意思で失踪したケース、第三者によって連れ去られたケースなど、状況はさまざまです。
なかでも疾病による失踪はもっとも多く、認知症により自分の意図とは無関係にたびたび失踪を繰り返すケースが目立ちます。また、失踪は統合失調症による症状のひとつという見方もされています。
【参考:令和元年中の行方不明者の状況】
【参考:令和元年中の行方不明者の状況】
今回の記事では、失踪癖のある人の特徴、失踪した時の対処法などについて解説します。
この記事の監修者
振り込め詐欺や銀行員の巨額横領事件などの捜査を担当してきた元知能犯刑事。警察署勤務時代は幅広い事件を担当。 |
それ以外のケースについては、探偵に相談するのがおすすめです。
探偵であれば、以下のようなメリットが望めます。
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(「事件性・緊急性が低い」と判断された場合など)
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- 手がかりが少なくても見つかる可能性がある など
失踪癖のある方に対しては、根気強く何度でも捜索して命を救うことが大切です。
探偵事務所の相談窓口なども活用して、失踪したらすぐに捜索を始めましょう。
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目次
失踪癖とは心の病の一種?
正式には、「失踪癖」という病名はありません。しかし、統合失調症という心の病気の症状の一種として、繰り返し失踪行動を取ってしまうことがあります。
子供の頃に発症していたが、母は会社に勤務しており忙しく気が付かなかった。
就労した会社で指摘され初めて受診した為、厚生年金での請求となった。失踪も度々で数年行方不明の時もあった。
通院は嫌がり、短期間で次々と変わっていったので足跡をたどるのが一苦労であった。
意図的に頻繁に失踪するケースもそうですが、意図せず失踪を繰り返すケースも、精神状態が安定しないために自殺をしてしまうリスクが高いと言えます。
【参考:自殺予防 プライマリ・ヘルスケア従事者のための手引き (日本語版第2版)】
失踪癖がある人の特徴
失踪の原因は個人によってさまざまですが、ここでは何度も失踪を繰り返す人の特徴について見ていきましょう。
精神疾患がある
- 恐怖感や絶望感に押しつぶされそうになって正常な行動がとれなくなってしまった
- 家を出たものの帰り道が分からなくなってしまい、そのまま徘徊してしまった
これらのケースのように、統合失調症や認知症といった精神疾患が原因で何度も失踪を繰り返すことがあります。
借金に悩まされている
多額の借金に悩まされ、「逃げ出したい」「もう死ぬしかない」といった感情が強くなるために失踪してしまうケースがあります。また、貸金業者から「夜逃げ」するために住居・職場を転々とし、失踪を繰り返す人もいます。
【参考:借金で自殺しか考えられない人へ|相談先・解決方法を解説】
過労気味である
仕事において責任感が強く、まじめで周囲に気を遣う人ほどうつ病を患うリスクがあります。そして、我慢の限界が来た時に失踪、最悪のケースだと自殺にまで至ってしまいます。過剰な労働に加えてパワハラ、モラハラなどいくつもの要因が重なる環境下で働いている方は要注意かもしれません。
子育て中である
産後すぐなど子育てに苦労している女性も、いくらうまくいかなくても家事や育児から逃げることができないストレスから心の病にかかり、最終的に心のコントロールができなくなり失踪してしまうケースがあります。「産後うつ」や「マタニティブルー」などと呼ばれるケースです。
いじめや嫌がらせに遭っている
学校でいじめに遭っている、職場で嫌がらせを受けているなど、こうした周囲とのトラブルが原因で現実逃避のための失踪をしてしまうことがあります。特に若者のいじめの場合は、遺書が残されているケースもあります。
捜索願を出してもほとんどのケースで探してはもらえません。
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失踪癖のある人の日常での対処法
一度や二度のみならず、たびたび失踪するという人に対しては、基本的には“精神疾患がある人への接し方”を参考に対処していくのがベストです。
感情的にならずに共感してあげる
失踪者の精神状態が不安定な場合は、あなたに対して理不尽に罵声を浴びせたり、中には暴力的な行動に出たりするケースもあるかもしれません。しかし、くれぐれも感情的にならないことです。その人が抱えている悩みを共有し、しっかりと理解してあげる努力をしましょう。
孤独を感じさせないようにする
精神疾患がある人は、「自分はこの世界にひとりきりなのだ」「自分しかいないのだから何をしてもいいのだ」という妄想をしてしまうことがあり、その結果、感情の整理が追いつかずに突発的な失踪に至ることがあります。なるべく孤独を感じさせないように、そばにいて「私もいるよ」ということを伝えるようにしましょう。
自助グループに参加する
日本には悩みのある方をカウンセリングしたり、心の問題を解決していくためのプログラムを組んだりしている自助グループがいくつもあります。積極的に参加して情報を得たり、同じ悩みを持つ方と情報を共有したりするのも良い方法です。
《主な支援団体》
・NPO法人 ジョイントT・M
・NPO法人 Light Ring
・NPO SMSC
あなたのことが大切だと伝える
愛情を持って「私はあなたのことが大切だよ」ということを伝えましょう。何かを強要するような会話は避けて、相手が「大切」だということだけを伝えましょう。とにかくひとりでも理解者がいるということを分かってもらい、じっくりと心を回復してもらうのが一番です。
失踪癖がある人の失踪時の対処法
たび重なる失踪に対し「またか…」と思うことはあるかもしれませんが、「そのうち帰ってくるだろう」とは思わず、積極的に外部の捜索機関にお願いをして探すようにしましょう。失踪後に決まって向かう場所があるという場合を除き、原則として自分だけで探そうとするのはおすすめしません。ここでは頼りになる外部の捜索機関について見ていきましょう。
警察に探してもらう
いなくなったと思ったら、警察に捜索願を出しましょう。失踪者に精神疾患がある場合は、以下の『特異行方不明者』に該当し、自殺・他害の恐れがある者として積極的に探してくれるはずです。
一 殺人、誘拐等の犯罪により、その生命又は身体に危険が生じているおそれがある者
二 少年の福祉を害する犯罪の被害にあうおそれがある者
三 行方不明となる直前の行動その他の事情に照らして、水難、交通事故その他の生命にかかわる事故に遭遇しているおそれがある者
四 遺書があること、平素の言動その他の事情に照らして、自殺のおそれがある者
五 精神障害の状態にあること、危険物を携帯していることその他の事情に照らして、自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがある者
六 病人、高齢者、年少者その他の者であって、自救能力がないことにより、その生命又は身体に危険が生じるおそれがあるもの
【引用:行方不明者発見活動に関する規則】
捜索願の出し方や警察による具体的な捜索方法などは以下の記事をご覧ください。
【参考:捜索願を警察に届け出る際の知識と届出時の警察の対応】
探偵に探してもらう
もしも警察が積極的に捜索をしてくれないという場合、民間の調査機関である探偵に人探し調査を依頼しましょう。捜索のための費用は自己負担になりますが、依頼さえすればすぐに捜索を始めてくれます。
人探し調査の費用はいくらなのか、このケースの場合はどのくらい調査期間を要するのかなど、疑問に思う点は相談窓口を活用しアドバイスを受けると良いでしょう。
【参考:探偵が行う所在調査とは|所在調査が可能な例と調査料金】
まとめ
重度の精神疾患の方は病院からもらう薬に頼る必要がありますが、基本的には心の中からケアしていくことを重要視しなければなりません。失踪に関する以下の記事も参考にしてみて下さい。
【関連記事】
失踪とは|失踪者の発見率と早く見つけ出すための知識
失踪者の捜索|早急に捜索すべきケースと捜索の方法
失踪の仕方と探し方|失踪者の心理と失踪準備に関するまとめ
【関連リンク】
警察庁「行方不明者に関する情報提供のお願い」
厚生労働省「行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ」
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