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便利屋に人探しを依頼するデメリット4つ|便利屋と探偵の違い

     
便利屋に人探しを依頼するデメリット4つ|便利屋と探偵の違い
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人探し調査のプロといえば、まず誰もが思い浮かべるのは「探偵」でしょう。

ところが、最近では人探しを請け負う仕事として「便利屋」の名前も挙がるようになりました。

インターネットで「人探し 便利屋」と検索すると「人探し調査も可能」とうたう便利屋が多数ヒットします。

便利屋になじみがある方なら「便利屋は人探しもするの?」と不思議に感じるでしょう。

また、そもそも便利屋が身近にない方は「便利屋ってどんな仕事なの?」と疑問に感じてしまうはずです。

このコラムでは、人探し調査の業界で目立つようになってきた「便利屋」がどのような仕事なのか、本当に人探し調査が可能なのかについて解説していきます。

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便利屋ができること

便利屋は、依頼主が忙しくてできない家事や手間がかかって大変な仕事を代行してくれる、とてもありがたい業者です。

次に挙げるような面倒な家事や少し大変な仕事も、便利屋に依頼すればすべて片づけてくれます。

  • 室内外の清掃、買い物などの家事代行
  • キッチン・風呂など水回りトラブルの解決
  • エアコンの設置・取り外し・清掃
  • 遺品や不用品の片づけ
  • 空き家・空き地の管理
  • 防犯・防災サービス

そのほかにも、人探し、ペット探し、留守番、チラシ配り、害虫駆除、電球交換、草むしりなどのほか、少し変わった仕事では「遠い場所にある先祖のお墓参り」や「入手困難な商品を購入するための整理券確保」なども依頼できます。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
業者によって依頼できる仕事はさまざまですが、料金さえ支払えば本当になんでもやってくれるのが便利屋の特徴です。

便利屋の定義

便利屋とは、特定の専門業種ではなく、さまざまな雑事を請け負う仕事です。

別名「なんでも屋」「万屋(よろずや)」とも呼ばれており、時代劇などに登場する「よろずや」のように雑事から用心棒までなんでも請け負ってくれる仕事がルーツだといわれています。

便利屋の種類

街でみかける便利屋は、大きく分けると2つのパターンに分類できます。

ひとつは特定の専門業者が事業を拡張して便利屋化するパターンで、水道工事業者や建築業者などが「お家のことならなんでもお任せ」と便利屋として起業するケースが代表的です。

個人で開業するため、地域密着型の比較的に小さな規模で営業している業者が目立ちます。

もうひとつはフランチャイズの加盟店として便利屋を起業するパターンで、全国展開するフランチャイズグループの看板を掲げているという特徴があります。

本部主導で宣伝・広告などに力をいれているため対応エリアは広めですが、これという専門スキルがない加盟店が多く、「誰にでもできるけど面倒だからしたくない」といった依頼には適しているでしょう。

小さな業者が数多く存在していることにくわえて、便利屋を統括する組織や団体などもないため、全国にどれだけの便利屋があるのかはわかっていません。

便利屋に必要な資格

便利屋として起業するにあたって、とくに必要な資格などはありません。

ただし、民間資格は存在しています。

【引用】一般社団法人日本便利屋技能検定協会

こちらは一般社団法人 日本便利屋技能検定協会のホームページです。

ここでは「便利屋という資格があります」と明記していますが、公的な資格ではなく、また国や都道府県などへの届出なども要しません

つまり、便利屋の仕事に独占力はなく、だれでも便利屋を名乗って仕事を始めることが可能です。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
便利屋にはとくに資格は必要ありませんが、不用品を買い取って転売するための「古物商」や不用品回収のために「産業廃棄物収集運搬業」の届出をするケースが多いようです。

便利屋でも「人探し」は依頼できるが…

依頼主がお願いする限り、違法な依頼でなければ便利屋が「できません」と断ることはまずありません

できるかできないか分からない内容でも「とりあえず検討する」と前向きに考えてくれます。

だからこそ、便利屋には「人探しをしてほしい」という依頼が舞い込むケースもあるようですが、場合によっては違法となることもあります。

「人探しも可能」としている便利屋は多い

便利屋は「なんでもやる」のがモットーなので、人探しの依頼もめずらしくありません。

最近では依頼可能な案件の一覧などに「人探しも可能」と掲げている便利屋も目立ちます。

一般的な家事代行などに比べると料金が高くなるため便利屋としては「美味しい仕事」になりやすく、積極的に引き受けてくれる業者も多数存在します。

探偵業の届出がない場合は違法

便利屋を開業するために必要な資格はありません

ただし、便利屋が「人探し」を請け負うためには、都道府県公安委員会に対する探偵業の届出が必要です。

「探偵業の業務の適正化に関する法律(通称:探偵業法)」の定めにより、無届けで人探しによって報酬を得る行為は禁止されています。

 

探偵業の業務の適正化に関する法律 第2条1項
この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在または行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査をおこない、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。
探偵業の業務の適正化に関する法律 第4条1項
探偵業を営もうとする者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に、次に掲げる事項を記載した届出書を提出しなければならない。この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

 

一 商号、名称又は氏名および住所

二 営業所の名称および所在地並びに当該営業所が主たる営業所である場合にあっては、その旨

三 第一号に掲げる商号、名称もしくは氏名または前号に掲げる名称のほか、当該営業所において広告または宣伝をする場合に使用する名称があるときは、当該名称

四 法人にあっては、その役員の氏名及び住所

【引用】探偵業の業務の適正化に関する法律|e-Gov

探偵業法第4条1項に違反して無届けで探偵業を営んだ場合は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
便利屋に人探しを依頼する場合は、必ず探偵業の届出をしているのかを確認しましょう。営業所ごとの届出が必要なので、フランチャイズなどでは店舗ごとの確認も必要です。

【関連リンク:失敗しない探偵の選び方|こんな事務所は怪しい・お金が無駄に

「便利屋」と「探偵」の違い

便利屋にも人探しを依頼できることは理解していただけたでしょう。

すると、同じ人探しを依頼するなら、便利屋と探偵のどちらがよいのかという疑問が生じるはずです。

便利屋と探偵はどのように違うのでしょうか?

「便利屋」を名乗っている探偵業者も存在する

実は、屋号として「便利屋」を名乗っている探偵業者も存在しています。

「便利屋◯◯」という業者のホームページをみてみると、依頼可能な案件が調査のみで家事などは依頼できないというケースもめずらしくありません。

非常にややこしい話ですが、屋号だけで便利屋と探偵を区別するのは難しいでしょう。

大きな差は「調査専門」なのか

便利屋は文字どおりなんでも請け負う仕事ですが、探偵は「調査」を専門にするプロ集団です。

人探し調査には専門的なスキルと経験を要します。

調査に使う専門的な資器材にも差があるでしょう。

「人探しもできる」のと「人探しを専門に実績を積み重ねている」のとでは、結果に大きな差が生じるのは確実です。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
調査の精度やスピードを求めるなら、調査専門で実績を積み重ねている探偵に依頼するのがベストです。

料金の違い

一般的に便利屋の料金体系は1時間あたりの料金+特殊料金で計算されます。

家事や草むしりなどの軽作業なら、2~3時間の作業を依頼して1万円以内で収まるプランが多く、人探しも比較的に安価で済むでしょう。

探偵の調査では時間料金型・パック料金型・成功報酬型といったプランがあり、プラン次第ですが10~100万円の調査料金がかかります。

便利屋と比べると探偵のほうが高額になるケースが多いようですが、高い料金に見合った精度の高い調査結果が期待できるのは確実です。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
安く済ませられても十分な結果が得られなければ意味がありません。料金の安さだけにとらわれてしまうと、人探し調査が失敗に終わってしまうリスクがあることを心得ておきましょう。

【関連リンク:興信所(探偵)の人探し|費用の相場・調査内容・興信所に依頼すべき理由

人探しを便利屋に依頼するデメリット4つ

人探し調査を便利屋に依頼すると、ここで挙げる4つのデメリットを抱えることになります。

人探しの専門スキルが期待できない

人探し調査は探偵が独自に磨き続けている特殊なスキルです。

経験、資器材の豊富さ、調査員への徹底した訓練教育などが成功へのカギとなります。

「人探しもできる」という程度の便利屋に依頼しても、望んだ結果が期待できるとは限らないと考えておきましょう。

プロではない調査員が調査を担当するかもしれない

会社の代表が探偵業の届出をして「正規の探偵業者」と名乗っていても注意が必要です。

便利屋では、実際の調査活動をまったくスキルの無い社員・アルバイトが担当することがあります

探偵業法第11条では探偵業者の義務として「従業員に必要な教育をおこなうこと」が規定されていますが、届出だけして従業員の教育が徹底されていない便利屋もめずらしくありません

家事や雑事などの依頼をこなしていたほうが儲かるのだから、お金にならない訓練教育などに時間を割いているヒマはないのです。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
日ごろ掃除や買い物代行などの軽作業をしている人に人探しを依頼しても十分な結果が得られるとは思えませんよね?冷静に考えてみればとてもカンタンな理屈です。

調査結果を活かせないかもしれない

人探し調査の結果を裁判などに活用したいと考えている場合は、調査結果が裁判所に提出できるレベルの内容であることが求められます

便利屋では体裁の整った調査結果報告書の作成も期待できないでしょう。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
裁判所が証拠として認める報告書づくりも探偵の特殊なスキルのひとつです。報告書づくりに慣れていない便利屋が作成すると不採用になってしまうおそれがあります。

料金がはっきりしない

便利屋には「1時間あたり数千円」といった一応の料金プランがあるものの、人探しのように難易度が高く時間のかかる依頼では「特別料金」といわれて高額を請求されるおそれがあります。

時間単価が安いからといって便利屋に依頼していると、結局は「時間がかかった」といわれて高額請求を受けてしまいかねません。

そのうえ期待した結果が得られないという事態になれば、大損を被ってしまうのは必至です。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
便利屋には成功報酬という考え方がありません。人探しという作業に従事しただけで時間料金が発生するので、期待する結果が得られなくても料金を支払う必要があります。

まとめ

便利屋は、文字どおり「なんでもやってくれる業者」です。

上手に利用すれば心強い存在になりますが、人探しについてはさまざまなリスクがつきまとうので避けたほうが無難でしょう。

「なんでもやるから人探しも請け負う」のと「人探しなどの調査を専門にしている」のとでは調査結果の精度やスピードに大きな差があります

人探し調査は、便利屋ではなく調査専門の探偵に依頼するのが賢い選択です。

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