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認知症患者の徘徊|事前対処と帰宅しない場合に必ずすべきことまとめ

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認知症により徘徊し、そのまま行方不明になってしまう人は、年間で1万人以上もいます。

認知症2

(引用元:平成27年中における行方不明者の状況

厚生労働省から研究班に提供されたデータをもとに行われた調査によれば、徘徊(行方不明)後に発見された認知症患者204名のうち生存者が117名死亡者が87名でした。

生存率

(引用元:桜美林大学老年学総合研究所国立長寿医療研究センター「認知症と社会」

 

主な死因

溺死 17人(27.9%)
水死 7人(11.5%)
低体温症 8人(13.1%)
凍死 13人(21.3%)
事故 9人(14.8%)
病気 5人( 8.2%)
その他 2人( 3.3%)

(死因に関しては61人が回答)

このように、徘徊中に死亡してしまうリスクが高いことを考えると、症状が深刻な方はそもそも一人で徘徊させないことが重要です。

今回の記事では認知症による徘徊についての概要、事前対処法、帰宅しないときの対処法などについて詳しくお伝えします。

 

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認知症患者の徘徊には2種類ある

公園の階段

認知症の進行の度合いにもよりますが、認知症になると屋内・屋外問わず徘徊行動がみられるようになります。

屋内ならばまだ危険は少ないですが、問題なのは屋外を徘徊するケースで、『出かけるタイプ』と『逃げ出すタイプ』の2種類があります。

どちらのタイプで徘徊をするのかは、個人によっても、その日によっても異なりますが、この2つのタイプについてお伝えします。

出かけるタイプ

「ここは家ではない」「出勤しなくてはいけない」という思いこみや、家に居心地の悪さを感じるなどして、フラフラと家を出ていくタイプです。

逃げ出すタイプ

「ここから逃げなくてはいけない」「ここは安全な場所ではない」という思い込みや恐怖心などから家を飛び出してしまうタイプです。

 

徘徊によるリスク

徘徊によるリスクは主に以下の3つです。

  • 事故に遭う
  • 事故を起こす
  • 体調不良に陥る

「安全」と「危険」の境目がわからなくなり、最悪の場合は事故や体調不良などにより死亡してしまうケースがあります

自分が死亡してしまうリスクだけでなく、他者を巻き込んでしまうリスクもあるため、家族の中に認知症患者がいるという方は深刻に考え、事前対策をしっかりと行っておきましょう。

認知症と事故の関係は以下の記事にも詳細が記述してあります。

参考▶「認知症事故|最悪のケースを回避するために家族が知るべき3つのこと

 

徘徊の主な原因

認知症により脳の機能拡が低下してしまうことが徘徊の根本原因ですが、それによって具体的にどうなるのかについて以下で見ていきましょう。

判断力がなくなるから

何が良い・何が悪いという正常な判断ができなくなってしまうため、例えば「深夜に家を飛び出せば家族が心配する」「視界が悪いのに道路の近くをウロつくのは危険だ」といった判断もできなくなってしまいます。

そもそも徘徊=よくないことという意識自体がありません

居場所がないと感じているから

家族が普通に接していても「家に自分の居場所がない」=「ここは自分がいるべき場所ではない」などと自宅に居心地の悪さを感じ、屋外の居心地の良い場所を求めて徘徊してしまいます。

多動という症状が出ているから

動いていないと落ち着かない状態(多動)に陥り、家の中でも、家の外でもウロウロと徘徊してしまいます。

幻覚が見えているから

恐ろしい幻覚や幻聴に襲われ、その場から逃げるために家を飛び出してしまうケースも中にはあります。

 

認知症患者がよく徘徊する場所

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以下は、認知症患者の主な徘徊先です。

  • 知人宅
  • 隣人宅
  • 介護ケアセンター
  • 昔住んでいた場所
  • 思い入れのある場所
  • 河川
  • 線路(踏切)の近く
  • 足場の悪い場所
  • 交通量の多い場所 など

一貫性があるわけではありませんが、本人の記憶の中に強く刻みこまれている場所、古くからの知人がいる場所、居心地が良いと感じる場所、人通りが多く興味深いもの(建物や店)がたくさんある場所などに向かいやすい傾向にあります。

もしも現在、身内が徘徊して行先がわからないという方は、捜索先の候補としてこちらの情報も参考にしてもらえたらと思います。

参考▶「認知症の行方不明者を早期発見すべき理由と具体的な捜索方法

 

認知症による徘徊への3つの事前対処法

徘徊させないことが重要だとお伝えしましたが、ここではそのための方法を3つ見ていきましょう。

徘徊原因を明確にしてその人に合った対処法を考える

“なぜ徘徊してしまうのが”を明確にすることによって、本人に適した対処法がもっと見えてくるはずです。

例えばですが、自宅に鍵をかけることに対して本人が「閉じ込められた」と誤認して家を飛び出してしまうケースでは、逆に鍵をかけないことで徘徊がなくなったという話もあります。まずは本人をよく観察するところから始めてみましょう。

本人が理解できるまでしっかり説明をする

「これはこうだからいけない」という説明を、本人が納得いくまで行いましょう。ここで注意しなくてはならないのが、決して本人を責めたてるような言いかたはしないことです。

本人が会話することを恐怖と感じてしまうと、以降の会話を拒まれたり、体の不調があっても訴えてもらえなくなってしまいます。

居心地がいい場所を作る

近くにケアセンターがあれば、お金はかかってしまいますが、サポートを受けるのもひとつの手段です。専門的な知識がある人に見てもらえるのは安心ですし、家族としても気兼ねなく出かけることができます。

 

徘徊して帰宅しない時の対処法

徘徊して長らく帰宅しない場合はどうしたらいいのかについても詳しく見ていきましょう。

研究センターの調査によれば、多くの人はまず警察に相談し、発見者も警察がトップとなっていますが、ケアセンターや地域住民が発見・保護してくれたケースもあります。

行方不明者の気づきから流れ

発見者

(引用元:桜美林大学老年学総合研究所国立長寿医療研究センター「認知症と社会」

警察に捜索願を届け出て捜索してもらう

何よりも真っ先に警察に行き、捜索願(現在の正式名称は行方不明者届)を届け出てください。行方不明になっている本人が認知症であることを伝えれば、警察もすぐに保護のために動いてくれます。

以下のデータを見ても、ほとんどのケースが行方不明当日に捜索願を提出し、その日のうちに捜索が開始され、その日のうちに発見されていることがわかります。

行方不明者の捜索

(引用元:桜美林大学老年学総合研究所国立長寿医療研究センター「認知症と社会」

捜索願の出し方に関する詳細は以下の記事をご覧ください。

参考▶「捜索願の出し方|届け出が可能な人と申告すべきこと

人を集めて自力での捜索をする

徘徊中の認知症患者は主に近隣を捜索することになるかと思いますが、人手が多ければ多いほど見つかる確率は高くなります。

  • 介護士
  • 町内会
  • 自治会
  • 公共機関

などの関係者に協力を要請し、数人がかりで捜索されることをおすすめします。

また、地域によっては防災行政無線から管轄地域内に迷い人情報を放送してくれることもありますから、お住まいの市区役所に確認をとってみてください。

地域住民に周知させることで有力な目撃情報が掴めたり、その場で本人を保護してくれるかもしれません。

《防災行政無線》

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探偵に依頼し人手を増やして捜索する

警察は捜索してくれてはいるが一向に見つからない・捜索人員を増やしてほしいのに希望が通らないという場合は、探偵に人探しの調査依頼をするのも一つの手段です。

調査費用は自己負担になりますが、依頼すればすぐに動いてくれますし、ハイテク機材を用いた高水準の人探し調査を行ってくれます。調査内容や調査料金など詳しくは以下の記事を参考にお読みください。

▶「人探しを探偵に依頼する際の料金費用の相場と依頼前の注意点
▶「探偵が行う所在調査とは|所在調査が可能な例と調査料金

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認知症患者を発見できた後に必ずやるべきこと

重度の認知症患者は暑い・寒いという感覚に鈍感だったり、体温調節がうまくできなかったりします。そのため徘徊から無事発見・保護することができたら、必ず医師に

  • 発汗はどれくらいか
  • 発熱していないか
  • 呼吸は整っているか
  • 苦しそうな表情をしていないか

などをよく診察してもらってください。

 

まとめ|認知症の相談機関も活用を

認知症は家族で向かい合わなければならない病気です。時には介護している側が疲れ果ててしまうこともあるでしょう。そんな時は一人で悩まず、以下のような認知症専門の相談機関に相談をしてみてください。

厚生労働省 認知症に関する相談窓口
相談e-65.net
とうきょう認知症ナビ
公益社団法人 認知症の人と家族の会

 

  • 認知症を少しでも回復に向かわせるためにはどうしたらいいのか
  • 徘徊を防ぐためにはどうしたらいいのか

などに関する専門的なアドバイスをもらえるのはもちろんですが、苦しい・辛い・投げ出したいといった、家族の複雑な心境もきっと理解してもらえるはずです。

今回の記事が少しでも認知症患者の徘徊予防や捜索、今後の接し方などの参考になれば幸いです。

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