子供の家出は珍しいことではないかもしれませんが、それでも親としては、子供が帰ってこないとなれば放ってはおけないものですよね。もちろん、事件に巻き込まれているかもしれない場合はなおさらです。
今回の記事では、捜索願を届け出た場合に警察に捜索してもらえるケースや具体的な捜索方法、また、捜索してもらえないケースではどうしたらよいのかという点についてまとめました。
この記事の監修者
振り込め詐欺や銀行員の巨額横領事件などの捜査を担当してきた元知能犯刑事。警察署勤務時代は幅広い事件を担当。 |
ただし未成年でも、事件性や緊急性が低いと動いてくれない可能性があります。
もし警察が動いてくれない場合は、探偵に相談しましょう。
探偵であれば、以下のようなメリットが望めます。
- 警察が動いてくれない案件でもすぐに探してもらえる
- 調査のノウハウを活かして早期発見が望める
- 手がかりが少なくても見つかる可能性がある など
行方不明の期間が長引くほど、事件や事故に巻き込まれている可能性も高まります。
相談窓口を利用して、1日でも早く見つけ出しましょう。
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目次
捜索願の届出後に未成年者が捜索されるケース
実は捜索願を出しても、 “捜索の優先度”によって本格的な捜索がされるケースと、そうでないケースがあります。ここでは優先的に捜索されるケースについて見ていきましょう。
誘拐の可能性が高い
誘拐、拉致など事件性が高いと判断された場合、警察は本腰を入れて捜索を開始してくれます。幼い子供ほど本格的な捜索の対象になると考えておいてください。
中学生、高校生、大学生の場合は、単なる家出と判断されればわざわざ人員を導入した捜索は行われない場合があります。
家出の兆候が全くない
親とケンカをしたわけでもなく、学校や周辺でトラブルがあったというわけでもなく、全く家出の理由が見つからない場合もあるでしょう。その場合は、本人は家に帰りたくても第三者によってそれが許されない状況にあるのではないかと判断されるため、捜索の優先度は高くなります。
遺書が残されていた
自殺をほのめかすような書き置きが残されていた場合は、早急に見つけなければ死亡の危険があるために捜索の優先度は高くなります。日記にひどいいじめに遭っていたことが書かれていたような場合も自殺をするかもしれないとみなされ、同様に捜索優先度が高くなります。
事故や災害に巻き込まれた可能性が高い
事故・災害が関与している場合も深刻であると判断され、捜索の対象になります。
警察による未成年の捜索方法
未成年と言っても、年齢や行方不明の理由によって警察の捜索判断もさまざまであることは解説した通りです。それでは、緊急性が高い場合とそうでない場合では、捜索方法にどのような違いがあるのでしょうか。
緊急性が高い場合の捜索方法
一刻も早く見つけ出さなければ生存が危ぶまれる場合は、警察犬を導入したり、捜査本部を設けて多くの人員を導入したりして人海戦術による捜索が行われます。
場合によっては、メディアを経由した全国への情報提供の呼びかけや、鑑識捜査など科学的な見地からも捜索が行われます。海での遭難の場合は、海上保安庁や海難救助隊、山での遭難の場合は山岳救助隊に警察から応援が呼びかけられることもあります。
ただし、ここまでの捜索がされるということは、本人がそれだけ危険な状態にあるということになります。
時間的猶予がある場合の捜索方法
家出と判断された場合や、未成年とはいえ中学生~大学生など自己判断ができる年齢の子供であれば、捜索の優先度はそこまで高くありません。これはいい意味でも悪い意味でも捉えることができますが、“時間的に猶予がある”と判断されます。
この場合は、本格的な捜索がされないにしても、警察が管理しているコンピューターのデータベース上に写真や行方不明時の服装の特徴などが登録されます。
こうして全国の拠点で閲覧が可能になることで、日々のパトロールや補導、取り締まり、職務質問などにより本人特定ができて発見に至ることもあり、警察はここで強制的に保護したり、強く帰宅を促したりすることもできます。
しかし、これはあくまでも警察が本人と接触することが前提ですから、例えば家出をして長らく友達の家に入り浸って外に出て来ないような場合は発見しようがありません。
警察だけをあてにするのは危険です。
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一刻も早く警察に捜索してもらいたい時は
家に帰ってこない理由が分からない以上は、親としては不安でしょう。そんな時は以下の方法を試してみてください。必ず捜索が行なわれるというわけではありませんが、とにかく早く捜索をしてもらいたいという時には有効な手段です。
事件の可能性を訴える
警察は事件性が高ければ高いほど大がかりな捜索を開始します。自分から家出をするような子ではないという点や、日ごろはトラブルもなく普通に過ごしていたという点などを伝え、「事件に巻き込まれているかもしれない」ことを担当警察官に伝えるようにしましょう。
この訴えから警察が「ただごとではない」と判断すれば、捜索に力を入れてくれるかもしれません。
行方不明になるまでの過程をしっかり伝える
仮に親子ゲンカが原因で家を飛び出してしまったという場合でも、警察官にはありのままを全て伝えるようにしましょう。警察は「情報に乏しい」と判断した時には捜索に意欲的になってくれませんから、包み隠さず話すことで熱心さをアピールする必要があります。
感情的になり過ぎるのも厳禁ですが、順を追って話しながら「見つけてほしい」という気持ちを伝え、対応してくれる警察官の心に訴えかけることはとても重要です。仮に本格的な捜索には至らなかった場合でも、この訴えによってパトロールや補導には力を入れてくれるかもしれないからです。
捜索願を届け出ても見つからない時は
捜索願を出したのに、警察が本格的な捜索に踏み切ってくれない、または捜索しても見つからない時にはどうしたらいいでしょうか。主に以下の2つの方法があります。
自分でも捜索を行う
捜索は、人手が多ければ多いほど効果的です。自分でも捜索を行うのはもちろんですが、身内や学校の先生や友達に協力を募り、多くの人員を導入して手当たり次第に思いつく場所を捜索してみるのも良いでしょう。実際に、警察では見つけられなかったにもかかわらず、自分達で捜索したらすぐに見つかったというケースもたくさんあります。
しかし、これはあくまでも事件性が高くないケースで有効な手段です。万が一誘拐されているような場合では、こちらの捜索の動きが犯人に伝わることで、犯人が逆上してしまう危険もないとは言い切れません。
未成年の子供が行きそうな場所や主な捜索の仕方については、以下の記事を参考にしてみてください。
子供が家出する動機と行き先|親が早急に保護するための6つの方法
探偵に調査を依頼する
調査のプロである探偵に調査依頼をするのもかなり効果的です。人探しに適した機材や特種車両を持っていたり、警察犬を導入している探偵事務所もあったりするため、警察顔負けの捜索を行なってくれます。
もしも事件性が高い場合は、事件に関連する人物を特定したり、その人物を尾行したり、張り込んだりして本人の足取りを掴むことも可能です。具体的な探偵の捜索方法や調査費用については以下の記事を参考にしてみてください。
探偵が行う所在調査とは|所在調査が可能な例と調査料金
人探しを探偵に依頼した時の料金相場と安くする方法まとめ
まとめ
捜索対象者が成人よりも、未成年の方が積極的に捜索を行なってくれることは間違いありません。警察への捜索願の届出でもある程度は発見が期待できます。
ただし、警察が本腰になってくれない、自力でも発見できそうにない場合は、できるだけ早い段階で人探しのプロである探偵に相談して、捜索を始めてもらいましょう。
無事に見つかったら、心のケアを大切にするべきです。どうして行方不明になったのか、その原因としっかり向き合い、子供のトラウマやストレスを緩和しながら、再発防止に努めましょう。
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