放浪癖(ほうろうへき)とは、言葉の通り「常習的に放浪すること」で、辞書を引くと以下のように記載されています。
あてもなくさまよい歩く癖、あるいはふらふらとどこかにいなくなる性質などを意味する表現。
【引用:Weblio辞書│放浪癖】
「男はつらいよ」の寅さんの放浪癖など、ポジティブな意味でこの言葉が使われることもありますが、実際には周囲の方が大変な心労を感じるでしょう。今回の記事では単なるクセではなく「症状」の一種である放浪癖も取り上げ、放浪者の心理や原因、放浪癖の治し方などについて解説していきます。
この記事の監修者
振り込め詐欺や銀行員の巨額横領事件などの捜査を担当してきた元知能犯刑事。警察署勤務時代は幅広い事件を担当。 |
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目次
放浪癖がある人の心理
ここでは、放浪癖がある人の深層心理について見ていきましょう。
自分が落ち着ける場所に行きたい
今いる場所や環境に満足することができず、「楽になりたい」「逃げたい」「ここにいたくない」という気持ちで安息の地を求めてフラフラと放浪するケースがあります。
現在悩みを抱えている人はもちろんですが、認知症患者もこうした思いで放浪(徘徊)することがあります。
【参考:認知症患者の徘徊|事前対処と帰宅しない場合に必ずすべきことまとめ】
好意的に感じる人のそばにいたい
自分のことを好意的に感じてくれる人、または自分が好意的に感じる人のそばにいたいと思うのが万人共通の心理です。そのため、場所や環境ではなく「人を目的に放浪する人」もいます。
例を挙げると、不倫相手とのデートやアーティストの追っかけによる放浪などが該当します。
自由でいたい
「何にも縛られたくない」という思いから、自己主張のひとつとして放浪を繰り返す人もいます。旅が好きなわけでもなく、目的の場所があるわけでもないのに、ただただルールに反することをしようとします。
思春期の子供は特に、こうした思いがきっかけとなって家出という形で放浪することがあります。
主な放浪癖の原因
ここでは放浪癖の根本的な原因について見ていきますが、中には病気が原因のため早期改善が難しいケースもあります。
認知症
放浪の原因が認知症の場合もあります。認知症により脳の機能が低下し、
- 正常な判断ができなくなる
- 記憶の中から嫌な思い出だけを蘇らせてしまう
- 自分が子供の時の記憶を呼び起こして現在の自分も子供であると錯覚してしまう
などの脳内トラブルが起き、重度の認知症患者は意図的に家を出たり、家に恐怖を感じて逃げ出したりといったことが頻繁に起きるようになります。
認知症に関する以下の記事も参考にお読みください。
認知症事故|最悪のケースを回避するために家族が知るべき3つのこと
認知症による徘徊で行方不明|1日も早く発見するべき理由と捜索方法
うつ病
うつ病も脳の病気の一種で、主な症状としては著しく気分が落ち込んだり、物事への関心がなくなってしまったりなどが挙げられます。
現実から目を背けるためにその場から離れようとしたり、今の場所や環境への執着心がなくなったりして放浪行動に出てしまうことがあります。
重度のうつ病患者になると自殺場所を求めて放浪することがあるので、カウンセリングや薬の服用など早期のケアが必要になります。
【関連記事】
鬱の兆候3つ|兆候が見られる人への接し方と相談先まとめ
うつ病と失踪の危険な関係性|うつ病の人が失踪した時に取るべき5つの行動
自殺の兆候5つ|自殺を考えている人に対して周囲ができる4つのこと
アダルトチルドレン
病気とはまた少し違いますが、幼少期のつらい境遇がきっかけで考え方が偏り、そのせいで大人になっても生きづらさを抱えてしまう人のことをアダルトチルドレンと言います。
このアダルトチルドレンの中には、一般人とは極端に感受性が異なるために、社会のルールに適応できない・周囲の考えを素直に肯定できないといった特徴を持つ人もいます。
そのため、「仕事をしなくてはいけない」「家に帰らなくてはいけない」という一般的な認識に欠け、また、「今の環境に耐えられない」という思いが生まれやすいこともあり頻繁に放浪してしまいます。
人間関係トラブル
いじめ、パワハラ、モラハラ、家庭不和など、身近な人間とのトラブルが原因で逃避を目的とした放浪をする人もいます。
一度や二度の放浪ならばともかく、常習的に放浪してしまう場合は、それだけ抱えているトラブルが深刻だと想定されます。
金銭関係トラブル
脅しまがいな借金の取り立てにあっている、家賃が払えないなどの金銭的なトラブルが原因の可能性もあります。
もはや放浪癖を通り越し、長期にわたり何年も逃亡生活をするパターンもあります。
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放浪癖を治してもらうためには
本人の放浪癖を治すためには、原因を明確にして、もしも病気ならばその病気と向き合って克服することでしか改善はできないでしょう。なぜなら、病人に対してやみくもに「その症状を出すな」と言っても無理があるからです。
もしも原因が病気ではなく単なる気分の問題であるならば、「あなたが大切だから、黙ってどこかに行かないでほしい」と熱意を持って伝えるしかありません。
「この人は誰よりも自分のことを心配してくれる」「この人には心配をかけてはいけない」という意識を本人に持ってもらい、そこから放浪の抑止につなげましょう。
いずれにしても、深刻な放浪癖とそうでない放浪癖があり、そのどちらに分類されるのかを調べるためにも、まずはカウンセリングを受けてみるのが良いかもしれません。
放浪癖があってもいつまでも帰宅しない場合は捜索の検討を
身近な人が放浪から長く帰ってこない場合、「いつものことだから」と軽視せずに、事件や事故など最悪の事態も想定し早急に捜索すべきです。その際の捜索方法ですが、主に以下の3パターンに分類されます。
自分で捜索する場合
大事にはせず、お金もかけず、思い当たる場所を家族や知人の人海戦術や情報網により捜索するパターンです。
近隣の捜索程度ならばプロの手を借りるまでもないでしょう。具体的な捜索方法、捜索する場所などについては以下の記事を参考にしてください。
人探しの方法10選!誰でも無料でできる方法と探偵に依頼した際の料金
警察に捜索してもらう場合
病気が原因で放浪してしまった場合は、事件や事故・自殺など深刻な事態につながりかねないので、早めに警察に捜索願を出して本格的に捜索してもらいましょう。
理由のない単なる家出では捜索らしい捜索をしてもらえませんが、命の危険性がある特異行方不明者(とくいゆくえふめいしゃ)と判断されればすぐに捜索を開始してくれます。
【関連記事】
捜索願の出し方|届出が可能な人と申告すべきこと
特異行方不明者とは大至急捜索すべき人 | 主な特徴と捜索方法まとめ
探偵に捜索してもらう場合
警察の初動が遅い、事件の可能性があると訴えてもどうしても捜索を開始してくれないといった場合は、探偵に人探し調査を依頼するという手があります。
探偵は警察とは違い、依頼さえ受ければすぐに調査を開始してくれ、都度その調査報告をしてもらえます。
具体的な調査方法や調査料金などは以下の記事を参考にお読みいただき、「そもそも本格的な調査が必要なのか?」「〇日間の調査でいくらくらいかかるのか?」など、まずは相談窓口を活用して質問してみるのがよいでしょう。
【参考:人探しを探偵に依頼した時の料金相場と安くする方法まとめ】
まとめ
放浪することにより、気分がリフレッシュされて活力が湧くなどプラスに働くのであればさほど問題もありませんが、消息不明になって長時間が経過しているような場合は、早急に捜索活動を行いましょう。
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