大切な家族が失踪したら、無事でいるのか、どこにいるのか、何が原因なのかなど、本当に気になりますよね。
失踪人の捜索は早めに見つけることが鍵であるとはよく言われますが、今回の記事では失踪した家族をどのタイミングで捜索したらいいのか、またどのように捜索したらいいのかなどを詳しく解説します。
未成年者や精神疾患者が失踪した場合には、速やかに探偵への相談を検討しましょう。
状況にもよりますが、本人の身に危険が迫っていたり、自殺を考えているかもしれません。
何かあってからでは遅いからこそ、素早く行動することが大切です。
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この記事の監修者
振り込め詐欺や銀行員の巨額横領事件などの捜査を担当してきた元知能犯刑事。警察署勤務時代は幅広い事件を担当。 |
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目次
家族の誰が失踪したのかで捜索の初動は変わる
何日間行方が分からないから失踪とみなしますというような定義は特にありません。そのため、家族が失踪してから何日で捜索願を出すべきなのか、何日で本格的な捜索を行うべきなのか悩んでしまう人もいることでしょう。ここではそんな方のために、失踪人別の捜索タイミングを解説します。
子供(~中学生)が失踪した
中学生以下の子供の場合は、外にひとりでいる時間が長ければ長いほど命の危険が高まります。大げさな言い方に感じられるかもしれませんが、そもそも子供の場合は「家を出たい」と思うようなことはあっても実際に家出する行動力はほとんどありません。
それにも関わらず帰ってこないのであれば、事故や事件である可能性も考慮して早急に捜索を開始すべきです。
連絡がつかないまま半日戻ってこない、学校から帰宅する時間よりも3時間オーバーしているなどの場合は家族だけで捜索するのではなく、警察に相談しに行きましょう。中学生未満の子供の場合はすぐに捜査員による捜索が開始されることもあります。
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子供(思春期~20歳)が失踪した
中学生、高校生くらいにもなると、「親の監視下で行動することが嫌だ」という感情も増すようになるため、意図的に遅く帰宅したり、友達との外泊が多くなったりします。
親も「またいつものことか」と危機感を持たなくなるようになり、本人にメールだけ入れてあとは放置してしまうパターンもありますが、実はこれが深刻な事態の引き金でもあります。
「子供は携帯電話を持っているから大丈夫だろう」と安心しきらず、本人から折り返しの連絡がなければその日のうちに捜索願を出しましょう。
高校生以上にもなると警察が本格的な捜査を行なってくれるケースもそう多くないため、届出後は学校関係者などにも連絡を入れながら足どりを掴むのがベストです。
高齢者が失踪した
高齢者の場合は、帰りたくても帰れない状態に陥っている可能性があります。若者と比べて免疫力が低下しており体温調節もしにくいので、特に冬場や夏場は徘徊しているところを早めに保護しないと、命に危険が及んでしまいます。
家の近くで発見されるケースが多いので、1時間ほど捜索をしてみて、それでも見つからなければ警察への捜索願を出すようにしましょう。もちろん、寒波や炎天下など気候の状態に応じて届出のタイミングは早めてください。
夫が失踪した
夫の失踪は、大半は意図的なものであると考えてよいでしょう。それも、妻の物言いや態度に腹を立てて失踪するケースが多いです。しかし、さすがに1週間が経過しても帰宅しない・発見できない場合は事件性なども考慮して本格的な捜索を行うべきです。
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妻が失踪した
夫と同様、妻の失踪も意図的な家出の可能性が高いでしょう。しかし、夫よりも “家庭にいなければ”という意識を強く持っているにも関わらず家出をしてしまったということは、それだけ大きな要因があったはずです。
いずれにしても1週間が経過しても帰宅しない・発見できない場合は警察に相談に行きましょう。
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精神疾患のある家族が失踪した
自分が失踪しているという自覚がまったくない、または自殺をするつもりで失踪したというケースが考えられるため、失踪人に精神疾患がある場合は、いなくなったと思ったらすぐにでも捜索を開始して保護することが重要です。
最悪の場合は、本人だけでなく他人に害が及んでしまうリスクもあるからです。
家族が失踪した時の捜索手順
早急な捜索が重要であることはお伝えした通りですが、具体的にはどのような手順で捜索を行なえばよいのでしょうか。
①手早く手がかりを探す
まずは、失踪が意図的なのか事件なのかを把握するためにも、手早く状況確認をする必要があります。
- 本人は何を持って失踪したのか?
- 失踪する原因として考えられるのは何か?
- 失踪について知る周囲の人間はいないか?
上記の点をざっくり確認して、状況を整理してみましょう。手掛かりの見つけ方などに関しては以下の記事を参考にお読みください。
【関連記事】
家出に必要な持ち物|残された持ち物から手掛かりを探る方法
失踪の原因|失踪者が失踪するまでの過程と発見率
②警察に捜索願を出す
次に警察に捜索願を届け出ましょう。届出には失踪人本人の情報や、自分と失踪人との関係性を証明するための身分証明書や印鑑などが必要になります。具体的な届出の方法は以下の記事を参考にお読みください。
【参考:捜索願を警察に届け出る際の知識と届出時の警察の対応】
なお、届出後に警察がすぐに捜索してくれるとは限りません。警察はあくまでも、小さな子供の失踪や事件性があると判断した場合にしか本格的な捜索を行なってはくれないのです。
逆に言えば、①の「手早く手がかりを探す」で得た手掛かりなどから事件性が高いと判断されればすぐに捜索を行なってくれるわけですから、事前の状況確認はそれだけ重要だということになります。
【関連リンク】
警察庁「行方不明者に関する情報提供のお願い」
③探偵に人探し調査を依頼する
自分たちでも見つけることができない、警察では捜索に動いてくれない…。そんな時には、探偵に人探し調査を依頼することをおすすめします。
主に以下が人探し調査の方法になりますが、探偵は事件性の有無に関わらず、すぐに本格的な捜索を開始できるというメリットがあります。
- データ調査
- 警察犬調査
- ドローン調査
- 人海調査
- 聞き込み調査
「所在調査」「家出調査」と名称に違いはありますが、このような人探し調査はほとんどの探偵事務所で実施が可能です。ただし、調査料金は自己負担になるので、気になるようであれば事前に、この調査をした場合はいくらかかるのかということを問い合わせてみましょう。
【関連記事】
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所在調査・行方調査について詳しく知りたい人へ
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家族の失踪を事前に予防するには日々のコミュニケーションが鍵
第三者によりやむを得ず行方不明になってしまった場合は除きますが、意図的な失踪は家族間のコミュニケーションによって十分に予防が可能です。
なぜなら、意図的に失踪・家出をする人は、実行前に必ず何らかの兆候があらわれるため、コミュニケーションを取って近況について把握し、本人の表情や態度などをよく観察することでこの兆候に気づきやすくなるからです。
《失踪の主な兆候》
- 気分が沈んでいる
- 借金をしている様子が見られる
- 異常にイライラしている
- 持病が悪化してきている
- 無気力である
- 不眠が続いている
- 引きこもりがちである
- 食欲がない など
また、コミュニケーションを取ることで必然的に悩みを人に言える環境が作られます。これにより、事前に悩みや困りごとなどを把握してひとりで悩ませないようにすることで、突発的な失踪や家出を防ぐことができます。
まとめ|家族が見つかったら心のケアを
失踪した家族を無事に発見することができたら、次に重要になるのが本人の心のケアです。意図的に失踪していた場合は十分に本人に寄り添い、悩みや不安への理解を示してあげることで、失踪の再発を防ぐことにつながります。
事件に巻き込まれたために家に帰りたくても帰れなかったという場合も、失踪中に感じた恐怖や不安がトラウマになってしまっていることでしょう。場合によっては、カウンセラーの力を借りるなどして、時間をかけて本人の心に寄り添っていくことが大切です。
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