人探しの方法・手段

警察が人探しできる基準とできない時に行方不明者を発見する方法まとめ

警察が人探しできる基準とできない時に行方不明者を発見する方法まとめ

「警察の捜査力を借りて行方不明者・家出した人を探したい」

と思って警察に捜索願を提出しても安心してはいけません。警察は事件性のある場合条件を満たさないと人探しをしないからです。大事な人を発見したいなら警察だけに任せるのではなく自分でも捜索しましょう。

今回は、大切な方を見つけ出したいと望んでいる方のために

  • 警察が人探しをするケース・しない理由
  • 警察が動いてくれない時にできる自分で人探しをする方法
  • 自分で発見するのが難しいなら探偵に依頼をする

などについてお伝えします。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
行方不明・人探しといえばまず「警察に捜索願を」と考えるものですが、警察の仕組みを知ればそれだけでは足りないことが理解できるはずです。

この記事の監修者
鷹橋 公宣(たかはし きみのり)

振り込め詐欺や銀行員の巨額横領事件などの捜査を担当してきた元知能犯刑事。警察署勤務時代は幅広い事件を担当。
現在は退職し、法律事務所などのコンテンツを中心に執筆活動を続けるWEBライターとして活動中。noteでは警察のウラ話やお役立情報を発信。
元刑事ライターきみぽんのnote

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事件性がなければ警察は捜索をしません。

 

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警察が人探しをするケース3つ

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以下の3つのケースに当てはまるなら警察は捜索をします。

①誘拐などの事件性のある場合

警察は、誘拐などの犯罪が成立する事件性のあるものなら積極的に捜索してくれます。警察は事件が起きた時に出動して犯人を逮捕するのが主な仕事だからです。

事件性のない場合は積極的な捜索をしない

警察は、犯人逮捕が仕事なため事件性がないと分かれば捜索しません。

警察が捜索するのは規則で決められた捜索対象に該当するケースだけで、状況によっては届出を受理するだけで終わってしまうこともあるのです。

ただし、本格的な捜索はしないものの、行方不明になった人を一緒に探してくれる・他の交番に連絡を取ってくれる場合もあります。また、パトロールなどでターゲットを発見した時には連絡をしてくれるので、念のため捜索願は提出しておきましょう。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
自力であてもなく探すよりも警察に手配をしておいたほうが発見率は高まります。「どうせ動いてくれない」とあてにしないのではなく、使えるものは何でも使うほうが賢いでしょう。

(関連記事:捜索願の出し方|届け出が可能な人と申告すべきこと)

②中学生以下の子供の場合

中学生以下の子供は、身体も考えも未熟であり、事件に巻き込まれる可能性が高いため警察もスグに捜索を開始します。一方で、高校生の年代になると体つきが大人びて精神的にも成熟してくるので、積極的な捜索が期待できなくなります。

③特異行方不明者の場合

警察は、生命や身体に危険がある行方不明者を「特異行方不明者」と定義して、事件性がない場合でも積極的に捜索してくれます。

(保護)

第三条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して次の各号のいずれかに該当することが明らかであり、かつ、応急の救護を要すると信ずるに足りる相当な理由のある者を発見したときは、取りあえず警察署、病院、救護施設等の適当な場所において、これを保護しなければならない。

一 精神錯乱又は泥酔のため、自己又は他人の生命、身体又は財産に危害を及ぼすおそれのある者

(引用:警察官職務執行法第3条1項)

特異行方不明者の条件

特異行方不明者に該当する条件
凶悪犯被害者 誘拐・連れ去りなどの凶悪な事件に巻き込まれている恐れがある者
福祉犯被害者 少年の福祉を害する危険がある者
事故遭遇者 行方不明前後の行動や事情により、水難や交通事故などの生命に危険を及ぼす事故に遭遇している者
自殺企図者 遺書があったり、普段の言動から自殺の恐れがある者
自傷他害の恐れのある者 精神障害があったり、危険物を所持しており、自身や他人を傷つける恐れがある者
自救無能力者 病人・高齢者・年少者など、本人だけでは生活が困難だと考えられる者

(参考:行方不明発見活動に関する規則第2条)

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
ここに挙げた条件に該当しないように感じる場合でも、事情に応じてどれかの条件に当てはめて捜索対象としてくれるケースは少なくないので、捜索願の届出は必須です。

(関連記事:特異行方不明者とは大至急捜索すべき人|主な特徴と捜索方法のまとめ)

警察が人探しをしない2つの理由

①民事不介入だから

警察には、民事問題には立ち入らないという「民事不介入の原則」が存在します。

簡単にいえば、刑事事件に関することが主な仕事なので、個人の権利や自由に関するトラブルには干渉しないという考え方です。

たとえば「家族が家出をしてしまった」というトラブルは、家族のなかの問題であっても法律で規定されている事件ではないので、警察が解決できる仕事ではありません。

家出した家族を発見しても、個人の「帰りたくない」という権利を害することはできないので強制的に帰宅させることもできないのです。

(警察の責務)

第二条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。

2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない

(引用:警察法第2条)

②人手が足りないから

全国の警察職員の人数は約29万人です。

ここから、警察庁や皇宮警察、事務職員などの人数を引くと、全国の警察本部や警察署に配置されている警察官は約25万人にまで減ります。

(引用:警察職員の定員(令和元年)|警察庁)

一方、行方不明者は年に約8万8,000人です。

(引用:平成30年における行方不明者の状況|警察庁)

行方不明者の捜索をおもに担当する「地域警察官」の定員は約8万9,000人です。

しかも地域警察官の多くは交代制の勤務なので、1日に活動できるのはこの3分の1程度しかいません。

この現実をみれば、綿密な捜索ができるほど人手が足りているわけではないことが理解できるでしょう。

警察に捜索願を提出するための手引き

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警察に捜索願をする時に覚えておくべき知識をまとめました。

捜索願は管轄の警察署で提出する

大事な人が行方不明になったら警察署で捜索願をだしましょう。

  • 行方不明者が行方不明となった時における住所又は居所を管轄する警察署
  • 行方不明者が行方不明となった場所を管轄する警察署
  • 行方不明者届を届出る方の住所又は居所を管轄する警察署

(引用:行方不明者のご案内|警視庁)

元警察官 鷹橋
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交番や駐在所・派出所では捜索願を受け付けてくれません。必ず警察署を訪ねましょう。

捜索願に必要な情報

警察に捜索願を提出する時には、行方不明者の写真や関係資料などが必要です。

  • 行方不明者の写真
  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 本籍
  • 身長・体重
  • 血液型
  • 印鑑
  • 行方不明になった時の服装
  • 行方不明になった日時・場所
  • 行方不明の所持品
  • 行方不明の原因として考えられる理由など

(参考:行方不明者のご案内|警視庁)

問い合わせ

気になることがあるなら以下に問い合わせをして面談を受けましょう。

警視庁行方不明者電話相談室

電話番号:03-3532-0098

受け付け時間(平日のみ):8:30~17:15

捜索願を提出できる人

警察に捜索願を提出できる人は親族だけではありません。以下に捜索願を提出できる人をまとめました。

  • 行方不明者の親権者
  • 行方不明者の配偶者
  • 行方不明者を監視する者
  • 福祉事務所の職員・その他の行方不明者の介護をする者
  • 行方不明者と同居している者
  • 行方不明者の雇い主
  • 行方不明者と密接な関係を持っている者(恋人・友人)

(参考:行方不明者発見活動に関する規則第6条)

元警察官 鷹橋
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親族以外の人からでも提出は可能ですが、親族が提出できない事情などを尋ねられます。親族が提出に反対しているなどのケースでは親族を説得したうえでの受理になることもあります。

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警察が動いてくれない時にできる自分で人探しをする方法

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警察に捜索願を提出しても動いてくれないなら自分で行方不明者を探しましょう。以下では自分で人探しをする方法をまとめました。

親族・友人・知人に連絡する

親族→友人→知人の順番に連絡を取りましょう。連絡を取ることで行方不明者がどこにいるのかを知っているかもしれませんし、最後にどこで見たなどの情報を得られます。運がよければ連絡をした段階で見つかることもあるでしょう。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
個人の用件や仕事の都合など、意外にも大した事情ではないケースも少なくありません。まずは知りうる最大の範囲まで連絡して安否を尋ねましょう。

まだ近くにいないか近所を捜索する

身近な人に連絡をしても発見できないなら自分の足で行方不明者を探してください。

  • 学校
  • 公園
  • 習いごとをしている場所
  • 自主練をしている場所
  • 図書館
  • 最寄りの駅
  • コンビニ
  • スーパー
  • ファミレス
  • ファーストフード店
  • カフェ
  • カラオケ
  • 漫画喫茶
  • ゲームセンター
  • デパート
  • ショッピングモール
  • ホームセンター
  • ランニングコース
  • ゴルフ場
  • バイト先・勤務先
  • よく行っていた場所

上記以外でも心当たりがあるなら忘れずに探しましょう。ちなみに、探す順番は行方不明者がよく行っていた場所から探すと発見できる可能性は高まります。

SNSを使いネットから探す

携帯やパソコンから【Twitter・Facebook・Instagram】などのSNSから探したい人の情報提供できるように投稿をしてください。SNSは多くの人が利用をするため、探したい人についての情報を手に入れることもできます。

元警察官 鷹橋
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SNSのほか、iOSの「探す」やAndroidの「デバイスを探す」を使って位置探索ができる可能性もあります。

(関連記事:Facebookで人探しをする方法|早急な人探しには不向きな理由)

インターネット掲示板を利用する

SNSの他にも忘れてはいけないのが人探しの掲示板です。SNSに比べて見る人は少ないですが、有力な情報を手に入れられる可能性はゼロではないため書き込みをしてください。

【関連記事】

SNS・インターネット掲示板を使う時の注意点

ネットは1度投稿した情報は一生消えない可能性があります。探したい人の情報は詳しく書き込むことは大事ですが、写真を投稿する・しないは探したい人のことを考えてから決めましょう。

遠くに行ってないならビラを配る

まだ近くに行方不明者がいる可能性が高いならビラを配りましょう。ビラは地域限定 で配れば大いに効果を発揮するからです。

なお、情報を多く集めたいなら報酬金をつけてください。報酬金の有無で情報の集まる量は雲泥の差だからです。報酬金目当てのガセネタもあるので情報の見極めはしっかりしましょう。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
街頭でみかける行方不明者のビラは警察が作ったものではありません。作成は届出人や家族の自己負担になるので、安価なネット印刷などを活用するとよいでしょう。

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自分で発見するのが難しいなら探偵に依頼をする

自分であの手この手を尽くしても行方不明者を発見できないなら探偵に依頼をしましょう。

探偵が行える調査一覧

探偵の調査力の高さは警察にも劣りません。以下のあらゆる方法で大事な人を探します。

  • たくさんの人から情報を集める聞き込み調査
  • 探したい人の匂いで追跡する探偵犬による調査
  • 上空から辺り一面を見渡すドローン調査
  • パソコンで行うデータ捜査
  • 失踪に関係する人物からの割り出し調査など

探偵は行方不明者に危害が及ぶ調査はできない

探偵は、以下の目的の依頼は受け付けていません。

  • ストーカー目的である
  • DV(暴力)をしようとしている
  • 個人情報をどこかに流そうと考えている人の調査
元警察官 鷹橋
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犯罪に結びつく目的の捜索は、たとえ依頼人の要望を第一と考える探偵でも受任できません。探偵は公安委員会に届出をしている正規の業者なので、犯罪には加担できないのです。

人探しの費用相場は50~70万円

探偵への人探しの費用は約50~70万円。人探し調査は複数名で聞き込み調査をするため人件費がかかるからです。

しかし、大事な人はお金には代えられません。大事な人との再会を強く望むなら探偵に依頼をすることをおすすめします。

元警察官 鷹橋
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探偵費用が不安な方は、分割払いやクレジットカード払いが可能な探偵事務所や、費用を抑えめのプランでも依頼できる探偵事務所を探すのがおすすめです。

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まとめ

警察に捜索願を提出しても絶対に安心してはいけません。警察が積極的な捜査をするのは以下の3つのケースだからです。

  1. 事件性のある場合
  2. 中学生以下の子供
  3. 特異行方不明者

警察に捜索願を提出しても行方不明者を探してもらえないなら自分で探しましょう。どうしても行き詰った・大事な人を探したい気持ちが強いなら、スグに探偵に依頼をすることも検討してみてください。

元警察官 鷹橋
元警察官 鷹橋
警察の制度は意外にも頼りないものですが「頼っても意味がない」ともいえません。自力・警察・探偵のすべての力を最大限に活かして行方不明者を探し出しましょう。

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【関連リンク】

警察庁「行方不明者に関する情報提供のお願い

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